さて、サイクルマラソン当日。
長文です!覚悟して読んでねww
朝から綺麗に晴れ渡った空。
一部の予想では雨も降りそうだとの事だが、スタート地点ではそのような感じは一切受けない。参加者が続々とスタート地点に集まってくる。今年は約4000名の参加者数らしい。
それも驚いたことに、一般参加者と混じって集まっている。日本では考えられない風景。
きっと本当に自転車が好きなんだと改めて感心した。
今回自分が参加するクラスはグランフォンド。
171kmの行程に最初25kmはほぼ平坦(微妙な上り基調)そこから50km地点までに標高200~250mの小高い丘(と書いたけど、朝練コースのゴルフ場より高い!)が3個。
そこから本格的な山岳標高914mのPassoPreadoradego そして832mのMonteTOMBAが有る。最後140km地点には366mのSantaMariaDelleVittoriaが。個人的には上りが多い!
さて、イベントの先頭はレーススタイル。この人達は完全にレーススピードで走る。そのクラスから順次スタート。
ウェーブスタートだと聞いていたが、気がつけば順次スタート。
前からドンドンスタートしていく。自分達もそのままスタート。
そして城壁を抜けた当たりからペースが上がる。正直言って予想していたが速い。
40km/hから45km/h 時には50km/hにも成りそう。そんな状態の大集団。
その横をイイ勢いで抜いていく縦一列のトレイン。君達は何キロ出てるの???!!!!
しかし全員が間違えなく上手い。
何かが有って減速するにしても、一気に減速する感じではなく、何となく減速しながら障害物を避けていく。細かいUP・DOUNも適度の速度変化でこなしていく。この参加者ってレースに出てる人達じゃ無いのに、日本のレースよりスムーズに速い。文化というか本当にレベルの高さを感じた。前半25kmのアベレージは40km/hを超えている。
そこからの小高い丘3連発。過去走ったNZのイベントでは上りはそんなに速くなかった。
イタリアはどうだろう?と思っていたら。。。。
登り始めは比較的ユックリ目?と思ったが、そのままのペースで登っていく。最後までペースが落ちない。と言うことは??速いって事だ。。上りが嫌いな自分的には、かなりキツイ。
自分のペースで登ることを決めて、横に寄りユックリと登る。
そして下りに。
下りは好きなので自分のペースで!と思ったら、こっちの人たちも速い。
集団のまま60km/hオーバーで下っていく。コーナーが少し遅いかな?の程度。う~~ん。。予想はしていたがそれ以上のレベルの高さに圧倒される。結局50km過ぎのPassoPreadoradego入り口までで平均30km/h を超えていた。
そしてここでグランフォンドとメディオフォンドの分岐。
制限時間がありその時間までに通過できないとグランフォンドには行けない。ここはある程度の余裕を持って通過出来た。
が・・・・・・・ 目の前に見えるのは、ここは信州か?と思えるようなそびえ立った山。そして雲が掛かっている。更には雷も鳴っている??オマケに雨まで降りだして来た。本気で「マジかよ」と。。。
PassoPreadoradegoは、事前にキツイのは調べていた。途中の勾配が17~18%にもなる区間が長く10%以上が連続する峠。
前半に平坦部分が有る為平均勾配は6%だが、中盤3kmは平均勾配11.5%にも成る。この区間は、本当にキツかった。本当に両足が攣りかけた。
登り切った所にエイドステーションが有る。ここには、ドリンク類・フルーツ・パニーニ等盛りだくさん。驚くほど豊富に準備されている。寒くなければ、サイコーなのに。。
この日は雨だった事もあり、この場所は本当に寒かった。夏なのに凍える。
スタート直後は暑いな~と思っていたのだが、そのギャップに驚く。このエイドで、お腹部分に入れるダンボールを貰って、下り始める。雨は激しい。そして寒い。斜度もキツイ。注意しながら下るのだが、気が緩んでしまった。ある程度のスピードで降っていて、カーブが来たから減速しようとするが、減速しない?? ホイールは止まろうとしているのが判る。ただ、グリップしていないのだ。これ、マズイな。。と思った矢先。。地面に抱きついてしまった。「やばい、止まんない」最初に頭に浮かんだ言葉。地面に倒れたまま滑っていく。それ程に滑りやすい路面だった。更には、タイヤが・・・・・・・まあ仕方ないか。
起き上がって、一旦バイクをチェック。問題無さそうだ。強いフレームと強靭なコンポだ。
そのまま走りだす。慎重に慎重を重ね下っていく。体が冷えきったからか、ある程度下ってからも足が回らない。しばらくだましだまし走って、やっと少し回るように。ここで少し距離を稼がないと、と先を急ぐ。なだらかな下り等は45~50km/hで進む。それでもトレインには抜かれていく。
さて、次に来るのは110km地点から始まる、まるでラスボスと言いたく成る様なMonteTOMBA。全長7kmの上りだが標高差552M。前半が3kmがキツくこの区間の平均勾配8.7% そしてその後の300Mはなんと平均20%超。
MonteTOMBAに入る手前も関門が。規定時間までに入らなければ、登ることを許されない。なんとか規定時間内に通過。MonteTOMBAに向かう。
ここでも雷の音が。。。またかよ。。と思っていたら、晴れ間が出てきた。
雷雲が抜けたようだ。
空は青く澄み渡ってきた。が、足は黒く淀んできた。。
もう押しても良い?と言いたくなるが、流石に押す気はない。
ペダルを踏んでいた方が気が楽だ。
一歩一歩とペダルを踏みしめながら登る。
やはり上りは、一歩一歩踏んでいれば、必ず登りきれる物だ。
そう思いながらジワリジワリと登っていく。
少しずつ標高を稼ぎ、ふと周りを見渡すと見晴らしが良くなって居る。
牧場??と思っていたら、ピークが近づいていた。
ここまで来れば完走が見えてくる。思わず周りの人達との会話も弾む。
そして、懸念の残る下り。少し前まで、雨が降っていたハズ。
やはり滑る。ヨーロッパの路面がそうなのか?ものすごくグリップ感が無い。普段使っているミシュランが安心感のあるグリップ感なのと対照的。ここで改めてミシュランの素晴らしさを実感した。
下りを終えて、平地を進む。
最後の上りは3kmで終わる。これはデザートだな。
そう思って頑張ってみる。つくづく私は上りが嫌いなんだな。
でもそのうち終わるし。
ここで仲間が居るって有難い。
ある意味意地って物が出てくる。
遅れる訳には行かない。
そんな意味もない意地なんだけどww そして他愛もない話も出来る。
距離看板見て、「絶対嘘だ~~」なんて言い合えるのも有難い。
登り切るとなんとも言えない感じがする。
残りの距離は30km余り。
残るは下りと平地のみ。
制限時間までは余裕が有る。
足は重いが口は軽くなる物だ。
喋りながら残りの距離を淡々と。街並みも綺麗だし、天候も回復して良い感じ。
ガーデンパーティーをしている御宅も有った。「いいな~~混ざってこようか」なんて話しながら。
そしてゴール地点へ。
制限時間まで残り少ないから、ゴールは閑散としている。
でも、走り切った感激というか安堵感はあった。そして、厳しいコースだった、と言う思いは有る。
我ながら良く走ったなと思う。
ゴール後、余りに皆がうるさいので医務室へ行ったら、
ブロンドの美人女医さんと黒髪のキュートな看護婦さんだった事は、公然の秘密らしい。
その後、ビールとパスタで乾杯し、会場が片付け初めて席を追い出されるまで居たのは、有る意味”オヤクソク”
こうして、このツアーのメインイベント??ラ・ピナレロサイクルマラソンは無事?終了した。
ホテルに戻った後、シャワーを浴びて、着替えて行く先は、参加者500名のパーティー。
イタリアンのコース料理と楽しいお喋り。走り終わった安堵感と疲労感も有り、なかなかグダグダな感じが良い。こういうシチェーションは、ハイに成っちゃうタイプなので、眠くない。色々な話が出来て楽しい。
ただし、ホテルに戻ったら限界が来て倒れるように眠り込んだ。
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